アート野郎

当社には宝モノがいくつかある。
そのうちの一つを今日ここに紹介させて頂く。
「東京芸術大学美術学部建築学科 1997年度作品集」
卒業生から贈呈されて以来20年以上、日々の仕事で「枯れたかな」という自覚症状が出た場合に手に取る。

カードがリングで束になっているだけの簡単な構造だが、
中身は「本気さ、アツさ、不可解さ、そして遊び」が詰まっている。
公告、見本帳、組立キット、落書き、薬事処方、返信用はがき、通告文など様々な体裁を利用して
見るものを人と空間にまつわる物語や事件に誘う。

中でも最高にバカバカしく崇高な御提案はこれだ。

地道に外側の線から切り抜いて重ねると、、、富士山になるという組立キット。
ターゲット明確化社会にあって、これほどターゲット不明な提案はない。

この作品集は1500円の定価がついている。アメ横商店街など上野界隈のお店や企業が
毎年喜んで買ってくれるらしい。

私は「忖度とエビデンスとターゲット」という出世の3要件には殆ど反応できないダメ男だが、
アート野郎の冴えたアイデアとそれをストレートに表現する勇気には、まだまだ反応できる。
N.F