わが社のIT

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当社会議室に「2周遅れの最新鋭IT」が登場した。
俄然、会議が活性化する。
 
その名は コ ク バ ン!
 
 
 
ではIT導入で何が変わったのか。
最新のIT用語で解説すると・・・
・ストロークモデルによるコミュニケーション
  自信が無いとき、強調したいときに
  チョークの筆跡で言外の意を表現できる。
・完全同期性の意味伝達
  コンコンというチョーク音が聞く人の意識を
  集中させる。
  そしてチョークが走ったあとの字や線の意図
  を瞬時に理解しようと無意識に努める。
・エヴァーノートなみの記録性能
  デジカメにとって保存しておくだけで、
  会議中の雰囲気まで永久保存される。
 
 
  
もう、会議が楽しくてしかたがない。
 
コクバンに向かって一人でも会議している。 
  
 
 
 
しかし来社された方から質問がとんできた。
「ホワイトボードじゃだめなんですか?」
「白いのがどうも苦手でして・・・」
「ブラックボードじゃだめなんですか?」
「真っ黒っていうのもねー・・・」
 
 
正論も休み休みでお願いします。 
 
N.F

杉の記憶

ハルキ工場.jpg

杉の製材加工の取材に函館北部は森町、株式会社ハルキの工場にお伺いした。
  
杉は我々にとって懐かしい木材である。
15年前に京都北部の沿岸集落につくった住宅に使用したからだ。
 
その集落の外皮は全てが潮風で脱色された「銀色の杉板」
 
設計に際し、集落で使われている杉板の材寸や工法などを調べた。 
そして完成した住宅は、5年ほどで変色し集落の一部として「埋没」した。
(上段写真中 奥が古い集落住宅。手前が建てた住宅)  
  
 
当時私が実感した杉の記憶は2つあった。
①軽量感
②親水性
  
とにかく軽いのだ。
そして水に強い。というより「水と仲が良い」。 
 
 
 
今回の取材でわかったこと。
・前田藩や徳川家が道南に植林した。
・沢など「水を好む」植性である。
・赤身部分は桧より耐水性がある。
・樹齢60年~120年くらいが伐採期である。
 
整理整頓された場内に、無駄なく木を使い切る意志を感じた。
それでも全断面の40%が活用限界。あとは木屑かチップとなる。
  
 
お山とともに生きて来た経営者の春木さんは私に言った。
「現在の消費ベースでいくと、道内には850年分の杉がある。軽くて、親水力のある杉は将来性のある木材だ。」
  
  
いくつかの課題がクリアできれば、我々は杉を未来素材として蘇生できる。
N.F

Rich  か Poor か。 のつづき

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北海道大学の都市・建築コースの卒業設計。
毎年約50人の学生が「己の証し」を立てる。
自分と粘り強く向合った痕跡が図面や模型にニジむ。
  
①ARY案 :電子書籍の無人データセンターを地球上のある場所に置いた。そこは地震ゼロ地帯。
②SAT-E案 :コンクリートの箱がバーコード状に密集する、人と動物が出会う場。つまり不可思議な動物園の提案。
③SAT-O案 :段状の古風で風情のある街並に小さな手術を多く加えた。かくして生活空間は舞台セットの様になった。
④YMZ-M案 :木立に囲まれた山荘のような本屋さん。じっくり本と向合える。
⑤HMD案 :淡路島の棚田を利用したサナトリウム。入院すれば園芸三昧の日々が送れる。
 
これらは優秀作品にもれた案たちである。
  
しかし、良し悪しあわせて、私に何かを訴えた。
 
私はこの事実を放置できないでいる。
  
「施」とは恵を与えること。建築の究極の目的である。
施しの対象は「人様」だけでは不足だ。
街並み、金まわり、自然環境・・・
 
ここで私のモノサシを整理すると
Richとは「人様」だけに恵を与える姿勢。
Poorとは恵が人様以外にも及ぶように体を張る姿勢。
  
各案にモノサシを当ててみると・・・
①「無人建築」の存在がもたらすものとは?
②「動物目線」の空間指標とは?
③「最小を多く」つくる効能とは?
④「行ってみたい!」と思わせる企画性とは?
⑤「風景」の創造と破壊の分岐点は?
 
どれもが「問い」を持っている一方で、
どれもが「答え」としての輪郭が曖昧だ。
 
答えの輪郭を明確にするためには、
大学評価基準である社会性や建築的構想力のモノサシでは測れない
「問い」を研ぐことが重要だ。
 
「問い」は新たな「答え」を生み続ける。
 
眼前の「答え」に一喜一憂しているのは愚かだ。
 
50人の己の証しが揃い踏みする卒計は、「問い」を整理し蓄積する大チャンス。
 
 
しかし、なかなかそうはならない。
 
「問い」を見つけるのは骨の折れるPoorな作業だから。 
でも、それが明日への糧であり、それが「大学のお仕事」なのです。
 
励むべし!
  
  
ちなみに、それは私の仕事ではありません。
N.F

ホワイトアウト!!

雪中ラグビー.jpg

はーい!ラグビーはじめます。
  
大人も、子供も、男も、女も、外人も、思い切り楽しんでくださーい!
  
タックル、パス、クラッシュ。
タックル、タックル、ラン。
パス、パス、ラン、ラン、ラン・・・
っととと、トライ!!!
  
寒冷・積雪という「生活バリア」が、
これほどイキイキした「交流ステージ」に化けるのは痛快なのだが、、、
 
私はタックル&クラッシュで顔面強打。
 
そして雪ツボから頭が抜けずにプチ凍傷となってしまった。 
 
しかし、ゲーム後の交流パーティでジンギスカンとビールをたらふく頂き、見事に復活をとげた。
   
 
総括すると
 
 生活バリア→交流ステージ
      →災難→復活→二日酔い
  
 
 
第5回雪中ラグビー大会 @キリンビール千歳工場
N.F

「今、ココで」 を 実感する。

クラウド2.jpg

久しぶりに「見通しのある」講義を聴いた。
内容はITと社会の未来予想について。 
 
ITオンチの私は専門用語に翻弄されかけたが、講師との問答で頭が一気に整理された。 
 
問 「建築は動かないから、
    空間と時間の制約を受けるが?」
答 「ITから眺めれば、建築は農業と同じだ。」
問 「そのこころは?」
答 「その制約こそが魅力だ。」 
問 「ITは建築や農業を目指すのか?」
答 「もちろん。」
問 「そのこころは?」
答 「ITの目標は空間と時間の距離の克服だから。」
  
 
 
建築や農業は「今、ココで」を実感できる最高のツールである。
それはコミュニケーションにとっても重要だ。
 
しかし地球上の人間が同時に同じ場所に集まることは出来ない。
 
建築や農業が宿命的に持つ場所や時間からの拘束は、
むしろITの彼岸の様にも受取れた。
 
ITはそれを目指すのだと。
見たことも聞いたこともない新世界を目指すのではないと。
  
 
シンプルだ。 
たった1時間の講義で私のメモが一杯になった。
  
メモには
クラウド、デジタイズ、蓄積型、ネットワーク型、エヴァーノート、オフショア、場、非同期、ストロークモデル・・・
 
ITオンチには消化不能の用語が並んだが、距離を克服し「今、ココで」を実感するための悪戦苦闘の痕跡だと考えると、すべて飲み込める。  
  
最後に講師は私にいった。
「実際にお会いして話す。これに勝るITはない」  
  
p.b.Vは小ささ、少なさを目指している。 
それはアホみたいに広い土地や空間の中において「今、ココで」を実感するための建築をつくる試みだ。  
 
しかし達成のための課題は多い。  
 
この講義は、課題克服のためには、多分野との技術交流が不可欠であることを十分に予感させた。
 
 
 
「内田洋行が考える
  クラウド時代のコラボレーション」
  
講師 堀田一芙氏
(内田洋行 スペシャルPJ担当エグゼクティブ)
 
  にて。N.F

Poor か Rich か。

poor,rich.jpg

PoorかRichか。それが問題である。
 
北海道大学の卒業設計講評会が開催された。
私は非常勤講師として立ち会う。
朝9:00~16:00まで1時間の休憩を挟む以外は
50人の学生の言葉に全力で集中して向き合う。
  
学生作品なので、一般的な評価や道徳的な講評は簡単だ。
何とでもいえる。 
 
でも、その殆どは学生の心には「届かない」。
  
  
私は学生の作品に対する評価基準を決めている。
規模の大小、カッコ良さ、論理的強度、そのような点に興味はない。
 
PoorかRichか。
  
  
 
ひとつめ
Poorとは「建築の出来上がり方」を語るものである。
Richとは「出来上がった建築 」を語るものである。
  
どの様に出来上がるかなんて考えていたら、線なんて
苦しくて引けない。
普通は夢の完成形を描いて有効性を語るのだ。 
  
  
ふたつめ 
Poorとは「問いとしての建築」を語るものである。
Richとは「答えとしての建築」を語るものである。
 
だからRichはカッコいい・美しい・ダイナミック、という提案が多い。
これに対し、Poorはその真逆だ。地味でキレはない。
延々と先の長い完成形までの道程が示されるだけだ。
見ていて息が詰まりそうな提案となる。  
  
しかし、私は案のPoorさを計る。
自らの提案に対し、どこまで本気か。それを知りたいから。 
  
つづく