心の目盛り

以前、知人から印刷業界の機関誌を頂いた。
今は他界した著名なラグビー選手の「心の目盛り」という寄稿があった。
20年前、日本代表の監督をしていた時に日本人と外国人選手の動きの違いに気付いたという。
「立ち位置をもう少し前に」という指示を出すと、日本人は30センチ、外国人選手は1メートルほど移動する。
この時に、日本人の「心の目盛り」の単位がセンチなのに対し、
体格の大きな外国人のそれはメートルなのでは?と直感したという。
どちらが正しいということではないが、併存することによりチームワークに誤差動が生じる。

長い間ラグビー日本代表の強化においては、
文化の違う多国籍な軍団を「一つのチーム」にするという難題があった。
そのためには「心の目盛り」の統一が不可避なのだ。
2019年のワールドカップでは見事にこの難題は克服された。
しかし「心の目盛り」は統一されたのではなく、
なんと選手の国籍を問わず全員に二つの目盛りを装備させるという冴えたアイデアで。

全員が数十センチの短いパスと数メートルの超短いキックに高い精度で反応する。
相手チームから眺めると、二つの目盛りで繰り出される繊細かつ大胆な攻撃に神経を消耗することになる。
日本はタタミを愛する生活である。茶道のお点前においても畳の細かい目が動きの基準となる。
数センチにこだわる繊細さが、数メートルの正確さにも応用されたのだ。。。
という怪しい結論で終えます。N.F

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