今回は「開かれた個室」のつくり方がテーマである。
「とにかく席数を増やしたいのです、たとえばここ。」
担当の方の説明をうけながら、これは席数以前に「例えツッコミ」をしたくなる状況だと思った。
特急の座席かっ? 101匹ワンちゃんかっ? 左むけー左っ!かっ?
この配置をみたイタリアの著名な図書館プロデューサーは、そのユーモラスな並びの感動ショットを撮影し、「日本人は会話ベタから目線を合わせたくないので、これでいいのでは?」と皮肉をチクリ。
しかしここは日本。おしゃべりマニアが集うイタリアではない。
それで、捻り出したのがこれ↓
眼線を合わせたくないなら、部屋にひきコモるべし。題してRoom chair。
古い椅子をリニューアルし、その脚を差し込める穴あきの床と間仕切りからなるユニットである。
間隔が詰まるので席数は増えるし、人に包囲されても自分の世界にひきコモれる。
おまけに睡眠もとれ、再び読書に邁進できるのだ。