左が既存幼稚園。多角形の砦のような建築。
右が我々が関わった保育園。
真ん中の渡り廊下で接続されている。
裏側に深い森がある。
森に抜けるために渡り廊下はブリッジになっている。
黄色い壁の間が階段とトンネル。
このプロジェクトの難しさはブリッジとトンネルに集約されている。
傾斜、木立、既存園舎の基礎を縫い合わせるように施工するのは至難だ。
階段の勾配や壁のカーブをクライアントや施工会社と何度も検討し、施工にこぎつけた。
ブリッジ上の廊下は小さな部屋の様になっていて
一方の窓からは階段が、もう一方の窓からは森が見える。
廊下の向こうには保育室に入る扉が並んでいる。
保育園の高さは出来るだけ低くし
背後に砦や森が潜んでいることを感じさせる様にした。
設計や施工チームがつくったのは生まれたての子供。
今はぎこちなさがあるが、やがては森が秘める力や園の皆さんの手により
成熟した環境に育つだろう。