ステインドグラス /自由の森(Nursery school/ kita-hiroshima / 2015)

ステンドグラス①.jpg南フランスにある小さな教会。

画家マチスがデザインしたステインドグラスが空間を元気にしている。

これを保育室のガラスに活かしたいのだが、まことに残念なことに、まだ現地を見ていない。

しかし、見ていないからと言ってあきらめることは出来ない。

 

藁にすがりつく思いで、AMAZONから製作過程の記録本を購入した。

ステンドグラス②.jpg

誰かが言った。

「試作と失敗の山から絞り出された一滴の[濃さ]こそが人に伝わる」

まさにその通りの内容だ。

 

今回の製作方法はガラスをステインする(染める)のではなく、プリントシートによる。 

カラーデザイナーのY.Sさんと当社のGデザイナーA.Hとともにエラー量産の日々が

はじまった。

ステンドグラス④.jpg

これは6パターン目くらいのもの。

見つけ出さなければならないものが見えてきた。

 ①プリントカラーと光を透過したときのカラーの補正

 ②単調な色ノリを克服する方法

 ③グラフィックパターンはそこから生まれる

つまりグラフィックばかりを考えていてもダメなのである。

マチス先生には当たり前すぎることなのだろうが。。。

 

①を克服するためにカラーグリッドをつくりオフィスの窓に貼った。

ステンドグラス③.jpg

 

②の克服には苦戦が予想されるが、ひとまず原点にもどると

ステンドグラス⑤.jpg

ステインドグラスは当然ながら、機械がつくるのではなく職人の手がつくる。

従って、細部にユレ、ムラ、ユラギがある。

これが全体の柔らかい印象にとって、非常に大切なのでは!

と気付きはしたが、、、

具体的な打開策は、Y.SさんとA.Hのさらなるエラー増産に委ねるしかない。

半島研究  /kro 積丹 (Vacation meeting / Shakotan / 2016)

「町から石蔵を譲り受けた。活用したい。」

町の将来を想う有志の方々からの相談は、最初はこんな内容だった。

 

半島研究①.jpg

 

車で2時間。その蔵の佇まいは忘れ去られた中世の修道院の様に簡素な印象だ。

我々設計事務所の悪い癖は、この時点ですぐにでも改修後の姿を絵にしたくなることだろう。

ダメよ、ダメダメ!

そんなことしても、出口どころか行き止まりが見えるだけだ。

 

手を動かすことを禁じ、事業企画チーム(町有志、事業プロモーター、宿泊トレンドの専門家)

をつくった。

そして客観的かつ冷静に、そして熱量をもってまずは「通う」ことに決めた。

 

半島研究②-1.jpg

夏のキャンプとウニ丼の聖地としてしられている町だが、

数本しかない半島道路を走ってみると息をのむほどの風景に出会う。

季節や風景の上で我々がよく知っている積丹のイメージは完全に反転した。

写真はある漁港。キャンプとウニを求めている人は絶対に

出会わないところにひっそり存在する。

 

なんでイメージが反転するのか?その理由があるはずだ。

町の有志の方から出た「昔から湧水が美味しかった」という言葉が頭にひっかかった。

 

下の光景もこれまでのイメージになかった。

海も山も人の手が入り拓かれた痕跡があり、たくましい自然と共存しているのである。

半島研究②-2.jpg

合体! /ふれあいファームしのつ(farmer’s market/ Ebestu/ 2016)

二つの農家直売所が合体!してひとつになる。

  ふれあいの郷 + 第4直売所 → ふれあいファームしのつ

 

我々の任務は合体!をカタチにすることである。

合体!①.jpg

異なる組織を統合する難しさは容易に想像がついた。

告白するが、私は十数年前に農家の直売所に物心両面で完全に首をつっこんでいた。

 ・脱農協化のストーリーはいかに?

 ・産地と消費地の「直結」は成り立つか?

組織全体として真面目な目標はあったけど、売り方を巡って構成員の意見は合わなかった。

皆さんそれぞれが経営者なのだから当然なのだが。

従って、異なる組織の統合なんて本当に難しい。

しかし、見事に統合は成立した。

 

そしてバトンを受けた我々が合体!をカタチにするのである。

「難しいー」とつぶやきながら、シーズンオフになった2か所の直売所の姿を眺めていた。

合体!②.jpgひとつは、スーパーハウスを連結しただけ。

ひとつは、何と仮設用単管に波板とシートを張っただけ。

 

繁盛期の活気ある佇まいは夢か幻か!

 

そして傍らの倉庫用ビニルハウスのシートに目を向けると何やら書いてある。

合体!③.jpg

 

「ウェーブロック ムテキCHU ナス、ミツバチ利用栽培には使用できません。」

後半の意味は??だが、「ムテキ」のネーミングは最高だ。

モテキではなくムテキ。いやもしかしたモテキでも良かったかもしれないが、、、

 

スーパーハウス、仮設用単管、ムテキ

 

重責にビビることなく「前へ!」と背を押されている気がする。