Flat houseの最近のブログ記事

お元気ですか?.jpgこの家が出来た時、心の底から喜んで頂いたことを覚えてます。

北からの光が、寺の本殿の背後から入ってくる様子に我々も感動しました。

お元気ですか?2.jpg

 

女性の一人暮らし故、防犯上開閉する窓を少なくしたいという要望が通気のスリットや隠しポストのアイデアにつながり、それがこの家の居心地の良さにつながったのだと思います。

 

車庫の横の黒い板の隙間がポストと通気口になっているなんて、あなたと郵便局と新聞配達と工務店と私しか知りません、、、って結構しってるやん!

 

 

 

ハウスメーカーや建材会社や住宅建築家の方などのもつ情報やスキルは、どんどん複雑化、専門化し、家をつくることはクライアントにとっては楽しみな反面、苦行になりつつあります。

p.b.Vはこの状況の中で家の設計に直面した時に非常に悩みます。求められるものが複雑で、それがクライアントの幸福につながるとは思えないから。

あなたの家を思い起こしながら、この様な家をつくる機会にいつかめぐり合いたいと夢想する今日この頃です。

難病が発症しないことを祈りつつ。

 

お元気ですか?3.jpg

 

壁と口1.jpg

「自然光」と「平らな家」という言葉は、1年後この様な外観を生んだ。

難しいのは壁と開口の関係だった。

カッコよく、、、という意味ではない。

 

 ・水の落下に逆らわない効率的な壁と開口の設け方とは?

壁と口2.jpg

手前はp.b.Vの「丹後 海の家」。奥は隣地民家である。

12尺を超える壁の継ぎ目は上から重ねるように貼られている。

屋根から基礎に下るに従い、エレメントは順に奥に引っ込んでいくのである。

「丹後 海の家」はこの考えを転写している。

 

天から地への連続を意識した近世の大工の冴えに学びながら、

車庫と窓のための大きな開口を壁に納めた。

 

p.b.Vの詳細図は、工務店との加筆合戦の末、

近世大工の冴えは北国の小さな家に転写された。

  壁と口 3.jpg

 

間取とメモ1.jpg

間取とメモ書きとともに仕事の依頼が来ていた。

170㎡の四角い土地に100㎡くらいの家をつくるという内容で、

その詳細は以下のようなものだった。

 ・北側に向いた敷地で、南と西に隣家がせまっている。 しかし「自然光」を十分にとりたい。

 ・難病にかかっていて、数年後には歩行困難になる可能性がある。だから「平らな家」にしたい。

   

我々は鉛筆で描かれたギコチナイ間取と切実でシンプルなメモを見ながら

数か月間迷走した。

光庭をつくったり、天井高さを切り替えたり、トップライトをつけたり、、、

 

アイデア合戦に飽きたところで、依頼メモに戻った。  間取とメモ2.jpg

  「自然光」がたくさん入る「平らな家」

問いであったはずの言葉が、そのまま答えとなった。

 

北側道路の反対側は大きな寺の境内であった。

北側に大きな高窓をもつ、背の高い平屋。

窓からは寺の大屋根と緑が見え、北の天空光が流れ込む。 

 

考えるに値する「単純さ」に行きついたのだ。