丹後 海の家の最近のブログ記事

UVとNaCl 1.jpg

「光と風」なんていうと、詩的に聞こえるがその意味するところは恐ろしい。

「太陽光による紫外線と潮風に含まれる塩分」がその正体である。

 

この建築は崖の上にあり、直射日光と日本海の濃い潮風に終日攻撃される。

付着した塩分が木材の表面から水分を奪い、紫外線を無防備に浴びるのだ。

 

化学的に説明できなくても、真夏の猛練習や海水浴を想像して頂ければ実感頂けるかと思う。

干からびた肌に塩粒が引っ付き、ヒリヒリと傷んだ記憶が蘇るのではないだろうか。

UVとNaCl、この強敵と向き合うことからすべては始まった。

 

 

UVとNaCl  2.jpg 

まず山側からの紫外線を壁で塞ぐ。

屋根と壁のスリットから絞り込んだ太陽光を絞り込んで、建物内に拡散させる。

海側はガラスで視覚的に開放するが、開放面積を小さくして潮風をカットする。

 

 

UVとNaCl 3.jpg

理屈ではその様な方針になったが、問題は壁の材質である。

集落を観察すると杉が使われていた。

UVとNaClに攻撃されることで銀色に変色しながらも、耐えている事実が読み取れる。

また、開口の考え方も方針としては間違いなさそうだ。

 

だんだんと、情報の断片が組みあがりデザインの輪郭が見え始めた。