遺構の建設

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「俺の家の柱、どれ~っ!?」
「川岸から3番目の通りに積んである、それを使え!」
「梁はどこだーっ!?」
「隣の家に立掛けてある」
「ウっしゃー」
                                                                           
西暦1800年代も終わろうとするころ、ようやくホッカイドウの各地で都市の建設がはじまった。タテヨコの道をガイドラインに地道で途方もない作業の連続。明日への礎(いしずえ)として信じるに足る確かなものは原木資材であっただろう。
                                                                                 
「少し休むべ」
「おう。おれんとこの材木に腰掛けろや。」
                                                                                           

森や湿地、川原から調達する丸太、ごろ太石、樹皮、葦、そのようなPoorな建材を扱いながら、永劫の生命をもつ都市をつくる。つまり「遺構」の建設のはじまりである。                                      
                                         
「もうすぐ、冬だな。」
「いそぐべ。」
                                                     
冬が来るまでの限られた建設期間をフルに活用するための精密な作業工程が練り上げられたに違いない。
                               
原木の流送、荷揚げ、乾燥、製材、組立て・・・
輸送鉄路もない時代に数十キロ先の森林と眼前の作業現場と限られた季節。

距離と時間と途方もない作業。究極の掛け算の中に「未来の遺構」は徐々に形をあらす。

                                                     
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