異様な。正保日本総図 1644年

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ここに一枚の地図がある。ホッカイドウの姿は現実とは似ても似つかない。形がこうも違うと、全体としても日本とは別人格の印象を受ける。
私にはサッポロに都市としての魅力がないという感覚がずっとあった。その一方でホッカイドウには建築をつくる場所としての地勢的ダイナミズムと不可視のパワーを感じてきた。そしてそれが建築の未来を考えるに当たり示唆的であり、また世界的に通用する建築理論を生むのではと考えてきた。これまで容易には糸口は見つからなかったが、この異様な地図がその手掛かりを与えてくれた。

世界が近代化する前夜においても地理的に全く把握されていなかったホッカイドウ。21世紀、拙速で矛盾を孕んだ近代化が実行された場所として日本の北に大きな島群として存在している。
その間に建築はどのような変成を受けたかが本論のスジだが、しばらくは異様な地図の顛末をたどりたい。