まるで映像の回想。正保日本総図、北部詳細

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岬の夕焼け.jpg1644本州北部「正保日本総図」F.jpg
地図作成にあたり、国政システムが及んでいた松前を起点にホッカイドウを周回しことが伺える。眼前には入江、河川、半島、断崖、先住民集落などが次々に展開し、そのいくつかは圧倒的な景観として地図に記録された。調査のための周回航路は見ごたえのある映像体験である。そして測量技術のない地図作成は一連の残像を並べる作業に等しい。

エルモノ崎、トカチカワ、アッケシ、ソウヤ、テシオ、イシカリ、カモイノ崎、松前、そして外周部に浮かぶ島々。霧や夕陽により表情を変化させる景観は地平の内側の大きな原野を想像させるには十分であった。

その後200年ホッカイドウの地勢把握は外周部の残像体験記録のままであり、内側の空間に踏み入ることはなかった。