閃きに頼れば、長持ちしない。
いつも自分の才のなさにウンザリしているのはこの部分についてだ。
逆に表現すると、、、
「緻密でもキレがあり、閃きに溢れていても、普遍さを与えることができる。」
それを実行できるのが天才だ。
ヒッチコックは生涯で53本の映画を積み上げた。ひとつの目標に向かって、失敗と成功を積み上げていく思考方法は、悩める私には励みになって来た。
緻密、キレ、閃き、普遍を共存させるノウハウが、天性や幸運によるものではないからだ。
① 織物の様な綿密なサスペンス
② 最小の演出で最大の効果
③ 確実な地点からやり直す=Run for cover
インタビュー集で再三繰り返さるこの3点は、先の私の勝手な天才の条件をクリアするものだ。
①は緻密さを ②はキレと閃きを ③は普遍性を
とくに「確実な地点からやり直す=Run for cover」は、慌ただしくプレッシャーが続く状況でこそ、肝に刻み込むべきだ。
焦るのはわかーる、結果を出したいのもわかーる、早く楽になりたいのもよーくわかーる。
でも、戻ることこそが本質なのだ。もっといえば戻るために漸進するのだ!!
ほとんど自分に言い聞かせているのですが、、、^_^;)
「定本 映画術 ヒッチコック/トリフォー」 1990年 晶文社