絶不調の顛末

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テレビでも特集されていた東京の中小企業再生のコンペ。
日ごろから温めていた「小さな産業革命」を実践できる好機だと直感し、
仕事の合間をつかって考え始めたまでは良かったが、、、
 
「その案は本当に企業を救うのか?そして世のお役に立てるのか?」
と、プレッシャーをかけ続けているうち迷路に入り、やがて10日間にも及ぶ「絶不調」が訪れた。
 
そしていよいよ提出前夜をむかえることに、、、
/タイムアップまで36時間
   企画全体の組み立てはおろか、一枚の絵にさえ確信を持てなかった。
/タイムアップまで33時間 
   挫折感に覆われながら、以下のことを決意した。
      ・全てのアイデアを破棄する。
      ・この件に無関係な人から無関係な話しを聞く。
 
/タイムアップまで30時間
   無関係な人を求めて、なんと飲みに出ることにした。
/タイムアップまで27時間
   目の前に現れた数人の方としゃべりまくった。
   最後に現れたのは元プロバスケ選手。能代工業はなんで強いのかという話しを聞いた。
   その中で選手よりマネージャーが凄いというディープな話になった。 
   マネージャー育成が強さの根幹であり云々、、、
 
/タイムアップまで24時間
   帰宅途上、私の頭から「企業再生」や「産業革命」という言葉はすっかりなくなっていた。
/タイムアップまで22時間
   最後の睡眠につくことにした。
/タイムアップまで18時間
   早朝、クリーンアップされた私の頭脳には「謙虚さ」が充満していた。
 
/タイムアップまで16時間 
   オフィスの黒板に一気に課題整理をした。
      「広くない収納。ストックが見やすいように。そしてストックの姿が絵になるように。
       資源を停滞させないように。アジアの明日は日本の今日。・・・」
   ここに書いても意味不明だと思うが、我々にはこれで十分だった。
/タイムアップまで14時間
   課題に対し、一つのアイデアを試作してみた。課題とアイデアが結合しているように見えた。
/タイムアップまで10時間
   ここで「大きな話」にもどらず、試作の改良に没頭。
   徐々にデザインの輪郭がはっきりしてきた。
/タイムアップまで8時間
   デザインやアイデアの正確さに確信がもてた。そろそろ「大きな話」を企画として
   整理するリミットが来た。
/タイムアップまで4時間
   企画書の骨格が出来たので、プレゼン精度の確認と修正をくりかえす。
/タイムアップまで1時間
   最終的な校正をすませて、封入提出。
/タイムアップ後2時間 
   深夜の打ち上げ。
   「やっぱり謙虚じゃないと、つくれんよ云々、、、」と社長
   「まあ、それはさておきカンパーイ!」と社員
    
 
写真はタイムアップ8時間前にできた紙バッグ。建築そのものではないが
スリット、ヒンジ、素材強度のコントロール、など建築のアイデアが随所に搭載されている。
 
このコンペでは何を提案してもよかったのだが、
当初の狙いであった「大きな課題」を解く「小さすぎる答え」が表現できた。
N.F 

絶不調

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「ぜったい、何か面白いこと、やらかしてやる!」とか、
「これで社会を変えてやる!」とか「不退転の決意で!」とか。
 
もしも、こんなセリフが口をついて出た時、それは「絶不調」の静かなる始まりである。
 
我々がその様な心境になることはほとんどない。
が、しかしタマ~ニ「魔がさす」こともある。
 
 
現在、東京の中小企業再生のコンペをやっている。
求められているのはデザインだけでなく、企業の社会的・文化的価値の再定義と
そのための具体的な行動プラン。
お絵かきだけでは許しません、、、的な内容である。
 
要項を見た瞬間、つい口から出てしまった。
 
「ぜったい、何か面白いこと、やらかしてやる!」
 
 
かくして、絶不調は始まった。
つまり、アイドリングなしでいきなり、「有効なアイデア」のみを求めはじめたのだ。
時間がないこともあるが、「課題」に耳を澄ますこともなく、
謙虚さを欠いた状態でアクセルを踏んでしまった。
 
そろそろまとめに入る時間なのに、私の手元には何の組み立てもない。
あるのは、「勢いのある言葉や絵」の破片ばかり。 
 
恥をさらすようだが、オフィスの黒板には、鼻息の荒い言葉が書き連ねられている。
 
  追い詰められた男は「大きなこと」を言いだす。
 
 
まさにこれである。謙虚さや冴えのヘンリンもないカタカナや英文字がおどっている。
 
今後の己への戒めのためにも、このままでは終われない。
絶対に追われるはずがない。
シュートを打たなければ点は入らない。
 
「ぜったい、何か面白いこと、やらかしてやるっ!」
 
あっ、また、いっちゃった。N.F

書籍時間痴呆症

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私は読書家ではないどころか活字も嫌いである。だけれども、本が好きだ。
 
ズシリと重量感のある本を手に取って眺めるのが大好きだ。
書店や図書館に踏み込んだら脱出能力は完全にゼロである。
本の前では完全に時間痴呆症なのだ。
 
現在、本と人をつなぐプロジェクトが進行中である。
しかしプロジェクトだと身構えた瞬間に小難しく考えてしまい、
どうしてもあの時間痴呆モードの、本にドップリ浸かるドライブ感がなくなってしまう。
 
それこそ文字通りのアホアホモードにならなければ「本と人をつなぐ」なんて
恥ずかしくて口にできない。
 
プロジェクトの内容は図書館のロビーのリノヴェーションなんだが、
そもその図書館のロビーって何ナノ?と問いかけた。
 
それは私にとって
  まさに脱出不可能の
    「閲覧地獄への1丁目」
      だという結論に至った。
 
写真は2007年の秋、旅先のロンドンから3時間ほどの街、カーディフの風景だ。
てっきり書店だと思っていたが、実は公共図書館の仮設建物だった。
図書館のロビーが地獄の1丁目なら、私にとってこの外観は地獄の0丁目だといえる。
 
この時、中に踏み込まなくてよかった。旅程が1日狂うところだった。
 
ちなみに1900年代初頭の第2次産業革命のいくつか(コピー機や航空機など)は、
図書館に入り浸ったCRAZYが発想した。。。らしい。
 
小さな産業革命は地獄の1丁目からはじまる、、、のかっ!N.F
  ご注意)
   そうはいってても、産業革命など起きないことは十分あります。

小さな産業革命

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「大きな課題」を解くべく、「小さな答え」を探す日々がつづいている。
 
「大きな課題」とは何か・・・その整理と行きたいところだが、難しくなりそうなので、まずは思いつきから始めてみたい。  
  
  
 
 
伊勢神宮は20年に一度、社中の建物や鳥居をつくりかえる。お役御免の木材には釘が使われていないので解体して順次転用する仕組みになっている。
最初から順を追うと、、、
 
①木曽山中からヒノキを切り出す。
②神宮正殿や社殿を新築。
③使用済みの木材を社中の他の用途に転用。
④その後、希望する全国の社殿に転用。
⑤その次は氏子さんに表札として配られる。
⑥最後は神社でお焚き上げ。
 
切り出されてから、お焚き上げで無に帰するまでは約100年。この間、ヒノキは六度姿を変転させる。
もう2回頑張れば七転び八起きである。オシイッ!
 
私は以下のことを信じて疑わない。
 
 一、工場で鉄は太らないが、山では樹は太る。
 
 一、木材が転用されるたびに、行事と仕事が生まれる。
 
この思いつき話しから、ぼちぼち「小さな産業革命」を起こしてみたい。
N.F 
 
   ご注意!
    例により、全く革命が起こらない場合もあります。