2016年5月アーカイブ

地球の上に朝が来る1.jpgのサムネール画像 ♪地球の上に朝が来る~ その裏側は夜だろう~♪

日本歌謡史上、最もナンセンスかつ深淵なこの歌は1939年に

川田義雄(戦後、晴久に改名)によりつくられた。

 

私は、この歌詞が建築の魅力を表現していると考えてきた。

 

日々の忙しさやストレスの中にあっても、、、

 - 今日も元気に、地球の上で朝を迎え

 - 裏半分の人々は夜の闇に包まれている

そんなことをイメージして日々を過ごせたら、なんと幸せなことだろう。

いい建築、いい部屋はそれを経験させてくれるものだと信じて

日々仕事に向き合っている。

しかし、それを実現するのはなかなか難しい。

 

過日、ル・コルビュジェの建築群が世界遺産に登録されると公表された。

私は、この大巨匠のつくったいくつかの建築で一夜を過ごし、

♪地球の上に朝が来る~ その裏側は夜だろう~♪

を体感したことがある。

地球の上に朝が来る2.jpg これは地中海を望む集合住宅の屋上広場。

時々刻々変化する大きな排気塔の影が、地球の朝と夜の境界を演出してくれる。

 

この体験後、24時間滞在できる建築物の重要性を考えるようになって来た。

今回の世界遺産登録には上野の国立西洋美術館も含まれているのは

喜ばしいことだが、残念ながら美術館に24時間滞在することは出来ない。

ぜひアートに囲まれた宿泊イベントを敢行して頂きたいものだ。

 

学生時代に学んだ巨匠の有名で難解でキザすぎる言葉

「建築とは光と量塊の壮麗なる戯れである」

を自分の糧にする気にはならなかったが、

♪地球の上に朝が来る~ その裏側は夜だろう~♪

なら、すんなり腹に落ちたことを覚えている。

 

師匠とは、色んなところに潜んでいるものである。

 

そしてp.b.Vが展開しているKro(デンマーク語で旅籠)プロジェクトは、

♪地球の上に朝が来る~ その裏側は夜だろう~♪

を体感するためのものである。N.F

A.I

|

AI.jpg先日NHKでA.I=人工知能についての特集をやっていた。

異常に「地頭(じあたま)」がいい。

ついに学習を「直感」に転化する能力を身につけたのだ。

その成長のスピードは猛烈で、人間の1000倍~10000倍。 

単に計算が早く、情報処理能力が高いだけなら

A.Iは人間の従順なパートナーになるに違いない。

しかし、「直感」を武器にし出すことで状況は変わる。

 

我々の仕事において、

「最良の1手」にたどり着くためには大量の「捨てハイ」が必要だ。

どれを捨てるかについては「直感」が大きな役割を果たす。

「直感」はブラックボックスになっているので説明などつかない。

逆に言えば、「直感」こそがアイデアを磨き上げる最後の一手なのだ。

 

その「直感」をA.Iに委ねることは、人類の生産活動のほとんどを放棄するに等しい。

そして、もし、A.Iのその「直感」が人に脅威をもたららす方向に導くものだとしたら、、、

 

Googleが今のうちにやらなければならないことは

  「将来的にA.Iがもたらす人間への脅威を、A.I自らに予測させるA.Iを開発すること」

究極のマッチポンプみたいで、なんだかよくわからん話だが。。。

 

最先端の開発とはつねに、狂信と過信と迷走と暴走をはらむもの。

  

写真は東京モーターショー2015、メルセデスのA.I搭載のコンセプトカー。

運転はA.Iの「直感」に任せて、みんなで談笑していればいい。

しかし、これに乗って高速道路やアウトバーンでリラックスできるかなー? N.F

 

 

ナイツ

|

ナイツ.jpgこの数日、風邪で寝つきが悪いので、枕元にアイフォンを置き

落語や漫才を流し続けていた。

 

小さいパネルを見るのは疲れるので、音だけが頼りである。

表情や身振りは削除され、言葉の選択とタイミングだけが私の感情を動かす力となる。

まるで昭和のラジオ時代へ逆走だ。

 

この状況において、漫才コンビ「ナイツ」の力量は群を抜いている。

 ①連発自在のボケに、どこまでも追従するツッコミの技術

 ②主戦場をテレビではなく演芸場に置くためのネタの設計 

高々15分のオッサンたちの雑談の中に、社会やトレンドについての大量の情報と

マイナーさや地元感が同時に表現されている。

これはもう「芸」と呼ぶしかない。

 

ヤホーで「ナイツ」を検索すると、ツッコミの猛特訓と成長により、多くの情報量の

盛り込みが可能になったことが本人により語られている。

また、ステージの空間サイズにより会話のスピードを変えるとのこと。

20人もいない演芸場で笑いをとることが重要な基礎練なるのだそうです。

 

つまり量とスピードを自在にコントロールできることがコンビの生命線であり、

それが、話の展開に安定感を生んでいるのである。

 

・・・・・・こんなことを調べているから、風邪が長引く。N.F

 

 

偶 然

|

偶然.jpg 現在我々はいくつかの難しいテーマを抱えている。

ひとつは「半島」、もうひとつは「水」、そして「エネルギー」。

どれも面白そうテーマだが、確実な手掛かりがないと

苦戦は避けられない。

 

プロジェクトの方向性に迷った時に必要なのは、たったひとつの言葉だ。

私は文字嫌いだが、言葉の持つ魔力は信頼している。

それを求めて分厚い本の中をアサる。

 

 

まず手元には3冊。衝動買いが2冊、紹介して頂いたものが1冊。

合計1400ページ。

全体の論旨はさて置き、ページの前後を無視して縦横無尽にめくりまくる

というのが作業のルールだ。

 

冊目「沈黙の中世」  : 日本と海のマニアックな歴史的関係

 ― 館、澗、津、泊、

 

冊目「サーバントリーダーシップ」  : 後方から見守り支援するリーダー像 

 ― 危険なくらいに創造力を発揮せよ

 ― 壁に見えているものこそが(解決の)扉である。

 

3冊目「地中海」   : 混沌とした地中海についての整理された分析

 ― 半島はそれだけで一つの世界である

 ― 地理の時間、社会の時間、人の時間

 

どれも偶然に出会った本だが、複雑な対象を整理するための「枠組み」が上手くできている。

対象をどう把握できるかは、この「枠組み」設定のアイデアにかかっているようだ。

  

 

そして最大の収穫は次の力強い一言である。

 ― 半島はそれだけで一つの世界である

 

私が半島という言葉になぜか冒険や発見を想起してしまう理由は

この一言に集約されている。 

 

背景をご存じない読者のみなさんには、全く意味不明だと思うが。。。

 

残るテーマは「水」と「エネルギー」である。

引き続き、偶然の出会いに委ねていく所存だ。N.F