純白から赤、やがてはドス黒。そして灰に。

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白赤黒、灰.JPG
ある伝記を読んだ。20世紀を代表するデザイナーについてかかれたものだ。
 
デザイナーとしては満点、経営者としては0点。そんな人だったらしい。
かなりマジメに書かれたものだが、シミジミと笑いのこみ上げる内容となっていた。
 
 
その巨匠は毎朝、自分のオフィスに元気いっぱいで登場する。
 
 -今日こそは世界をよりよくするアイデアが実現できそうだ!
 
「純白」に顔を輝かせながら一日ははじまる。
 
しかし、前夜の夢で見たアイデアがそんなに簡単に実を結ぶことなんてありえない。
リアルと理想の闘いがはじまるのである。
 
午後に入るころには電話バトルの末、顔はみるみる「赤」く膨張する。
どんなに赤くなっても自らのアイデアを実現するために、
決してあきらめることはなく、ねばる、たたかう、ごねる、わめく。
 
 
日が暮れるころには、闘い疲れた巨匠の顔はすっかり「ドス黒」くなっている。
 
しかし闘いもタイムアップとなる深夜には徐々に冷静さを取り戻し、
その顔は「灰]色へと回復基調だ。
 
数時間の睡眠で、よい夢を見た翌朝には元気いっぱい、
みごとに「純白」に回帰しているのである。
 
 
純白、ドス黒、純白、ドス黒、純白、ドス黒・・・
 
大きな日々の振幅を生き抜いた巨匠。
亡くなった時には数千万の借金があったそうだ。
 
こんなに働いているのに!! 
 


「純白」で目覚めなくてもいいから、せめて「ドス黒」だけは避けたい。
そして時々は「赤」くなってもいいけれど、出来る限りは「灰」色に納まっていたい。
 
そんなふうに思わせてくれる、憎めない巨匠の生き方に和んだ。 N.F
 
 
写真
HPリニューアルに向けた、当社業務の整理風景。
 
純白とも赤ともドス黒とも灰ともつかない、イメージの集積。

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