2012年9月アーカイブ

意図の持続

|
偉大な意図.jpg
  -  あなたはボールを手にしてます。
  - 前方からは敵、敵、敵。
  - 時間はない。さてどうする!?
 
フットボールは約90分間、ずっとこの状態がつづく。
筋力は消耗するし、酸欠で頭も回転しない。
 
この状況下で重要なのは「意図の持続」である。
 
ヘバリそうになっても、あらゆる動作やプレーに自身の「意図」を込められるか。
 
 
「本来フットボールはどうプレーするべきか?」
 
この問いを考え続けることが、明確な「意図」を育むのだ。
 
シンプルだけれど正解はない。だから浅くもあり深くもあり。凡庸にも偉大にもなれる。
 
 
戦略や技術の伝授とは違い、意図を育むための練習も指導も存在しない。
それはチームというより個人の領域に属している。
 
昼夜を分かたず、問い続けなければ明確な「意図」は心身に宿ってはくれないのだ。
 
しかし、ひとたび明確な意図を獲得し、もしゲームにおいて持続できれば、
必ずや観る人に伝わるものだし、共感と感動を得ると確信する。
 
 
最近、仕事上でのテーマは「意図の持続」である。
大変むずかしい。
 
「本来、どうなん?」
その問いだけにシガミツクことにしている。
 
戦略や技術に沿った、スマートな仕事運びではプロジェクトの到達点は低いと感じているからだ。
N.F


新学期はじまる

|
タッチパネル.jpg
 
この日は日本を代表するハイテク企業で、大きなタッチパネルを利用したプロジェクトの打合せだった。
facebookにもi・phoneにも全くノレていない私だが、そんなヌルいことはいってられない。

先端技術を容赦なく建築に引きづり込み、プロジェクトの運命共同体とすることが我々の手口なのだ。 
 
 
先日、スティグリッツという冴えた経済学者がTVで次のようなことをいっていた。
 
「日本は高い技術力をカタチのないものに活かすアイデアに欠けている」


チョイと難しかったので、一週間かけて解釈を試みた。
 
  戦後、車や家電、船舶や建造物をつくりまくって売りまくってきた日本の高い生産力。
  もうそれらは国中に行きわたった。そして余っている。
  そして技術水準で近隣国に抜かれて、産業自体が光明を求めてさ迷っている。
  で、どうすんの??
  これからは教育・環境・サービス・雇用といったそれ自体カタチにできないものを
  活かす「?」をカタチにするべきだ。
 
 
その「?」を生み出すアイデアが求められるということだ。その学者によると本当は80年代からやるべき課題だった(そうだ)。
 
要するに「人が活かされる」アイデアとモノづくりが必要なのだ。
 
「はい納品です。はい作品です。」では通らない時代に我々は突入している。


    - 有形をもって無形を活かす。
 
非常に難しい課題だが、すでにサジは、いやサイは投げられている。
 
 
冒頭の大きなタッチパネルはある図書館の必殺兵器として、当社が発案し数社の協力を得てアプリの開発にまで関わっている。 
 
  「facebookにもi・phoneにもノレてないのに、アプリなんて大丈夫なのかっ?」
 
  「だって、お仕事ですから。」N.F
夏休みの宿題3.jpg
分厚い伝記を読みながら、あなたのことを呼び捨てに出来なくなりました、エジソン先輩。
 
先輩ほど、我々の専門領域である建築に「ウエから」目線の人はいません。
私は、完全なる見オロされ状態です。 でもそれが快感なのです。
 
先輩の凄いところは、建築物をパソコンのような「端末」だと捉えている点です。
 
パソコンは使い手により様々なものを整理し組み換え、新たなものを生み出す道具です。
だから、パソコン自体を芸術作品の様に論じていても仕方がないのです。
 
端末にはもちろんインフラが必要で、その先にある「何か=Dream」が大切だということを教えて頂きました。
 
 
   「お前ら、もっと考えてつくらんかい、こら~っ!」
 
伝記を読みながら、怒られている心境です。
 
 
先輩は自分の発明工場の計画をスケッチにしました。デザイナーと職人が中庭をはさんでます。

それは産まれたアイデアをソッコウで試作化するためですね。
 
玄関棟には情報図書館があり、奥の棟には失敗作の廃品倉庫がありました。
 
    過去=失敗作のストック   未来=情報  現在=アイデアと試作
 
建築物としての発明工場は、過去と未来を現在の発明に総動員し、「何か=Dream」を生み出す端末なのです。
 
 
手慣れた筆跡で描かれた英国様式の外観は、パソコンのボディーデザインの様な
もので、発明工場の建築としての本質には何の関係もありません。
 
まさに建築については「ウエから」なのです。 だから私にはタ・マ・ラ・ナ・イのです。
 
20世紀まではモノをつくりまくる期間でした。これからどちらに向かうのか??
 
先輩の様に「ウエから」眺めることが重要なのですね。
  
やってみます。エジソン先輩。
 
 
ちなみにエジソン研究所には中庭があって、デザイナーと職人の意見交換や
大型試作実験の場に使われました。
 
先輩の葬儀にこの空間が役立ったというのも、これまた凄い話しでした。
 

 
そして、夏休みの宿題はこれで終わりにしたいと思います。
でないと、もう新学期はじまってます。
すでに、勉強についていけてません。
N.F