2010年1月アーカイブ

mosh.JPG
3年前につくったお店mosh cafe Rock'sは商店街の長屋の一角にある。薄い壁を隔てた隣りには、老人夫妻がひっそりくらしていた。moshはライブ会場などでよく見る聴衆の「タテノリ」の意味で、明け方まで大音量で盛り上がってお酒を飲む、楽しい店作りが経営者の理想である。

老夫妻の静かな暮らし VS 大音量のタテノリ。。。。

悩んだあげく、インテリアをすべて防音用のグラスウールで覆い、それをホームセンターで入手した農業用シートで「ラップ」した。

                                                                                                
時は過ぎ、先日、東京から出張できたある営業マンが、偶然このお店にきて、仰天した。
                                         
「自社のシートですっ!これっ!!!」

で、社内報にのせるということで写真をとっていった。(らしい)

我々にとってはそのシートが畑にかぶせるためのものであるとか、シートの製造元の信頼性など、どうでもよかった。それがギリギリのアイデアであると同時に鉄板ネタであることを信じてつくっただけのこと。

でも、そのギリのアイデアに3年越しの「落ち」がついたという話題でした。



                                                                       
ちなみにシートと防音材を一体的にビスで固定したのだが、ビスの頭が小さくてシートを貫通してしまうので、5円玉をワッシャーがわりにつかった。 

                                                          
その心は・・・ワッシャーが1つ6円だったからっ!
N.F

アイデア球

|
ミラーボール.jpg
アイデアの洪水をさまよう日々である。目の前に積み上げられた課題の山。
設計対象も業務ステージも様々だが、その多様さには全く意味はない。
「同時に多くを考える」ことこそが重要だ。無関係な仕事の間に、「アイデアが飛び火」することも珍しくはない。


同時に多くを考えることは、ある客観性につながる。建築設計の仕事において、もっとも重要なポイントだ。謙虚か、冴えているか、クライアントの利益になっているか。

解決すべきこと。提案すべきこと。  
死守すべきこと。妥協すべきこと。

これらを混同してはならない。

p.b.Vではプロジェクトをロシアンルーレットのように半日刻みで回しあう。
3日くらいで再び自分の机に戻ってくる。
他人の手と頭で展開されたアイデアは、時にはあともどりしながも、次第に輪郭をあらわにする。これも客観性を生む仕組みである。

そんな我々の事務所の隠れた守護神、天井から吊るされたミラーボール。この下でたたずむと何かが不思議にひらめく。数年前にライブイベントでこの空間を提供したときに、あるDJが残していった。


自分のアイデアを信じよう。チームの力を信じよう。ラグビープレーヤーのように。
そしてミラーボールを信じよう。
N.F
唐松+SUS.jpg
試作中の家具、力学的にもデザイン的にもカラマツとステンレスが互いにからみ合い、「ひとつ」になることを目指している。

イス、棚、壁、そして建築部材へと発展できる、いわば「信頼できるパーツ」が究極の目標だ。

不運にも地産地消材というレッテルを貼られた北海道産カラマツと、そんなことはつゆも知らず世界中の現代都市を席巻するステンレス。

二つの素材の息の合ったボケとツッコミに期待したい。N.F
北海冷機はステンレスを加工する会社である。切ったり、曲げたり、つないだり、磨いたりする。穴あけも自在。
カラマツ木材を活す「相方」としてステンレスに着目し、例によって「何かを頂く」ために、おじゃました。
社長自ら、実に気軽にさまざなな加工のデモをして頂いた。
                                                                      
まるで、紙。

金属が柔らかいことは、頭ではわかってい北海冷機.jpgたが、想像を超えていた。
で、「ステンレスは紙である」と考えることにした。その瞬間、気持ちが軽くなった。金属をどのように使うかなんて、考える必要はない。
ハサミと糊で手元にある厚紙を「好き放題」イジレばよいのだ。

そして、もうひとつの収穫は、加工機械の面白さである。これはまた後日。N.F

謹賀新年2010

|
SKMBT_C20310010614020.jpg
あけましておめでとうございます。

2010年のp.b.Vは大阪四天王寺の木像からスタートです。
聖徳太子が創建した四天王寺は今見ると神社などに見られる日本文化とは違い、中国から渡ってきた思想や色彩、建築様式が伺えます。異国の文化を受け入れながら自国の文化を創り上げていく創造の精神、新たに切り開いていく覚悟がひしひしと伝わってきます。
この木像の見開いた眼力にあやかって今年もp.b.Vは両目をかっぴらいていく所存です。

どうぞ本年もよろしくお願いいたします。