今年末をもってp.b.V併設のcafe me,We.を閉じることにした。
約9年間、設計が本業の我々にとっては試行錯誤の連続だった。
飲食店経営のノウハウもなし。ビルの3階というわかりにくすぎの立地。
しかし、本業で「モノづくり」に打込めば打込むほど、体は「決して形にならないもの」を求めはじめた。もう10年以上前の話である。これは本能としかいえない。
並みのモノづくりの域を脱してクレイジーなモノづくりに移行するには、相応のインプットが必要となる。
それも骨にクイ込むような・・・
私はそのインプットを「自らの店づくり」に求めた。
お店を通して、街や人という形の無いものと向き合うことが、有形物としての建築に接近できる唯一のインプットだと考えたからである。
経営上のギコチなさは3年ほどで解消された。5年を超えた辺りから、お店に訪れる人たちの声や気持ちがよく理解できるようになってきた。
金は儲からなかったが、人は儲かった。本当に儲かった。
いや、正確にいうならば本来金では買えないほど高価なインプットを格安で購入できたというべきだろう。
この店を通じて、街や人に貢献できたこと。そして授かったインプット。すべての帳尻が合ったところで、「お開き」にしたいと思う。
ちなみにp.b.Vオフィスはそのまま残る。
年内は31日まで営業します。夜は私もお店で飲み明かします。無形のものと語らいながら。
約2000日、本当にありがとうございました。N.F